歯周病予防には、普段のプラークコントロール(歯垢除去)が何より重要です。 また、歯周病は全身の健康や生活習慣に大きく関係しており、予防・改善していくためには、口腔内環境はもちろん、生活習慣や食生活を見直してリスクファクター(危険因子)を減らし、全身の健康状態を整えることが大切です。プラークコントロールには、自分で行うセルフケアと歯科医院での専門家によるプロフェッショナルケアがあり、この両者が適切に行われることでより良いプラークコントロールが達成され、口腔内の健康が維持されます。
1.歯の清掃(プラークコントロール)
●歯ブラシ
歯ブラシは歯周病予防の第一歩です。
歯垢、歯石が付着しないように毎日ブラッシングします。
●デンタルフロス(糸ようじ)
歯と歯の隙間は歯ブラシだけでは磨きづらいものです。
この場所は糸状のフロスでかき出すように使いましょう。
●歯間ブラシ
銀歯が入っている場合など、フロスが入らない隙間もあります。
こういった場合は歯間ブラシを使うと効果的でしょう。
●うがい薬による消毒
うがい薬を使って、科学的に細菌をたたきます。
代表的なものにイソジンがありますが、近頃では、抗真菌剤である、アンホテリシンBが注目されています。以上は虫歯の予防にもなります。
2.定期検診
どんなに歯磨きが上手な方でも、2~3ヶ月すると歯石は付着するものです。 こういった付着し始めの歯石をこまめに掃除していかないと、結局、最初の悪かった状態に逆戻りしてしまいます。
PMTC
(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
水流を勢いよく歯面に吹きつけることによって歯垢および軟らかい歯石を取り除きます。 さらに、特殊なブラシを使い丁寧に研摩し、歯面をつるつるにしていきます。 その他、詰め物、銀歯、さし歯等の修復物が不良になってきてはいないか、などのチェックも重要です。
3.危険因子を取り除く
歯列不正
磨き残しの大きな要因となってくるので矯正治療をお勧めします。
タバコ
喫煙は歯肉の血行を悪くするので歯周病を悪化させることがあります。
全身疾患の改善
糖尿病や免疫機能不全は、口腔内細菌の増加を促進しますので、その改善が必要です。
不適合な冠や詰め物
不適合な冠や詰め物があると、その隙間に菌が入り歯周病が進行しますので、適合した冠や詰め物に変更することをお勧めします。